このページの情報は一般的な説明を目的としており、個別の診断・治療を指示するものではありません。詳しくは担当医にご相談ください。
心室頻拍とは?
心室頻拍は、心臓の下の部屋「心室」から異常な電気信号が繰り返し出て、心拍が異常に速くなる状態をいいます。通常1分間に60〜100回の心拍数が、120〜250回以上になることがあります。非常に速く効率の悪い拍動になるため、心臓がうまく血液を送れなくなります。
主な症状
- 強い動悸(胸がバクバク、脈が速すぎる感じ)
- 息切れ・胸の圧迫感・冷や汗
- めまい、ふらつき、失神
- 場合によっては、命に関わる重症の状態(心停止・突然死)に進展することもあります
原因と診断
原因
心室頻拍の原因は大きく分けて2つあります:
- 心臓病に伴うもの(構造的心疾患あり):心筋梗塞のあと(心筋の傷跡が電気の通り道になる)、拡張型心筋症・肥大型心筋症など各種心筋症、弁膜症や心臓手術後など
- 特に心臓病のない場合(構造的心疾患なし):明らかな心臓病がなくても起こることがあります(特発性)。心室期外収縮が連発して心室頻拍になることもあります。
診断方法
- ホルター心電図:発作の頻度や症状との一致性を確認
- 心エコー検査:心臓に病気があるかを調べる
- 必要に応じて:心臓MRI、心臓カテーテル検査、植え込み型心電計など
治療方針
1. 薬物療法(抗不整脈薬)
心室頻拍を抑えるために薬を使います(アミオダロンなど)。ただし、効果には限界があり、副作用も出やすいことがあります。
2. カテーテルアブレーション治療
足の付け根からカテーテルを挿入し、異常な電気の出どころを焼き切る治療です。心室頻拍の起源がはっきりしていて、頻度が多い・症状が強い・薬で抑えられない場合に有効です。成功率は高く、再発を防げる可能性もあります。
3. ICD(植込み型除細動器)
心室頻拍が命に関わるリスクのある場合、植込み型除細動器(ICD)を入れることが推奨されます。心室頻拍や心室細動が起こった際に、自動で電気ショックを行い命を守ります。